2016年に書いたブログ記事をざっくりと振り返る


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 2016年、一夜明けまして、おめでとうございます。
 使いまわし4年目となる、雑な画像で失礼いたしました。

 

 

 2017年の元日は、家族で初詣に行った以外は完全に家に引きこもり、夕方にかけては昼寝までキメるという、例年以上にぐうたらな寝正月を過ごしてござる。ついでに、大晦日のソシャゲー特番の興奮さめやらぬまま課金したら、課金とは無関係の単発ガチャで限定キャラをツモり、そちらの育成にも励んでいた格好。いやー、最高のぐうたらっぷりやで……。

 それはさておき、年末はコミケに原稿にと忙しく、ブログの振り返り記事をすっかり書き忘れておりました。振り返ったところで特に意味があるわけでもなく、昨年のお仕事関係の記事はまた別にまとめるとは思うけれど――まあ、良い機会ですし? 2016年、印象的だった記事や、特に力を入れて書いた記事など、ざっくりと遡って見てみようと思いまする。

 

2016年もぼちぼち本を読めました

 たまに忘れそうになるけれど、一応は「書評ブログ」を謳っている弊サイト。2016年も変わらず、好き勝手に本を読んでは感想をまとめておりました。特におすすめの本に関しては上記記事でまとめているので割愛しますが――前年と比べて、読む本の幅が広がったような気はする。多分。

 2015年は「読書」や「文章術」についての本を多めに読んだ一方で、2016年は同ジャンルのなかでも、さらに踏み込んだ内容を学ぶべく本を選んでいたような印象がある。

 たとえば、間違いなく「役に立った」と断言できる一冊として『文章は接続詞で決まる』。「接続詞」という要素に絞ってピンポイントで学べる内容となっていたため、読後すぐに実践できたというのが大きいかもしれない。上記感想記事も、あえて意識的に接続詞を使ったくらいですし。

 「読書論」としては、11月に読んだ『読んでいない本について堂々と語る方法』がすごくよかった。完全に表紙買いだったのだけれど、あとがきによれば、世界的に話題のベストセラー。

 「読書前」の前提から掘り下げて考えることで、「読書後」をより実りあるものにするための考え方。たくさんの名作文学も引用しながら「読書」を徹底的に志向し、思考するための一冊としておすすめ――ということも2016年の読書まとめで書いているので、よかったらどうぞ。

 また、「本」に関連した個人的なトピックとして、「2015年夏にノリで出した電子書籍がこれだけ売れたよ!」という記録もありました。

 軽く4桁の売上冊数を記録しているほかのブロガーさんと比べると、ひっじょーにショボい。とはいえ、発売に際しての宣伝なし、かつむちゃくちゃ限定的なターゲット層に向けた本としては、そこそこ売れてくれたんじゃないかしら。今もちょくちょく読んでいただけている様子。

 特に反響の大きかった記事としては、こちら。単なるサービスのまとめ記事なので、あまり偉そうなことは言えませんが……何にせよ、「読書」に対する関心の高さはいつも変わらないことの証左とも言えるんじゃないかと。

 あと、本筋とは関係ありませんが、「あまり本を読まない人でも気軽に参加できる読書会っぽい何か」をやってみよっかなー、などと考えておりまして、もしかしたらそのうちTwitterあたりで参加者を募るかもしれません。少人数でまったりとやるつもりなので、興味のある人はあらかじめ声をかけてくださると嬉しいです。会ったことない方でも遠慮なくどぞー。

 

カメラとチャリによって “お散歩カメラ” がはかどった

 普段から人並み以上に歩いているつもり。だけど、2016年は過去最高にぶらぶら歩きまわっていた気がする。金銭的に若干の余裕が出てきたとか、ブログで「お散歩記事」を書くのに慣れてきたとか、いろいろ理由はありそうですが……一番大きいのは、やっぱり「カメラ」の存在っすね。

 ミラーレス一眼の程よいサイズ感と機能性、しかもカメラ素人でもそこそこいじって遊べる感じは思っていた以上にすばらしく、街を歩くのが本当に楽しくなった。結果、後述する『ポケモンGO』の記事も無駄に熱意がこもった内容に。いやー、カメラ楽しい。よくわからんけどレンズ欲しい。

 特に好評だったのは、金曜夜のぶらり散歩シリーズかしら。 “シリーズ” と言いつつ、2回分しかないのだけれど。ブックマークはさほど多くないものの、会う人会う人から「あれ、よかったよー!」とお褒めの言葉を頂戴しており、これには仏頂面の僕も思わずニヤケ顔。わぁい!

 続きを書く場合、前提となる「金曜夜に中央線沿い付近をぶらつく」機会がなかなかないので、そのうち無理にでも予定を作って歩いてみたいなーとは思っております。これ、中央線だから成立している印象もあるけれど、ほかの路線でやるとしたらどこがいいんだろう……。小田急線とか?

 “歩き” ではありませんが、念願のロードバイクを購入したのも大きな変化でござった。これまたカメラの影響が強く、「一眼だとデカすぎるけれど、ミラーレスならなんとか持ち運べる」ため、ふらっとチャリに跨り、ペダルをキコキコ漕いで走った先で写真を撮るのが楽しい。

 ところが、金欠気味でろくに装備が整えられておらず、年末は原稿地獄に陥っていたこともあり、なかなか乗れていない現状も……。「とりあえず! チャリで走って海まで行きたい!」という漠然とした目標はあるので、暖かい日にでもペダルを漕ぎ出したい所存であります。はい。

 

魅力的な作品群と、感想記事の書き方

 2016年は、例年以上に「映画」の話題がネット上でも大盛り上がり。もともと映画はあまり観ない自分には無関係かと思いきや、10年来のファンだった新海誠監督の新作が大ヒットしたことで、3月に書いた上記記事がそこそこ読まれていた模様。いやー、びっくりした(小並感)

 その一方で、2015年後半くらいから映画館へ足を運ぶ頻度が増えはじめていた自分。それもこれも立川シネマシティのせいであり、この1年ですっかり「極上爆音上映」の虜になりました。自分がこれほどまでに映画を観に行くことになるとは思わず、記事に書いてしまったほど。ガルパンはいいぞ。

 エンタメ分野でよく読まれていたのは、2月に書いた『ポケモン』の記事。この手の「自分が触れてきた作品を振り返る」系の記事は書いていて楽しく、さいっこうに筆が乗るのだけれど、あまり懐古ばかりしているのもどうなんじゃろ……という部分で躊躇われることも。

 その点、ポケモンに関しては「20周年」という区切りの良いタイミングに乗っかって好き勝手に語ることができ、本当に楽しかった。自身の成長と一緒に触れてきたシリーズ作品って、やっぱり特別に感じるのよね……。同世代とあれこれ語り合えるのも嬉しい。

 ポケモンといえば、夏から秋にかけて各地で異様なほど大流行した『ポケモンGO』の話題も。別に攻略サイトでもないブログで何度も取り上げるのもアレかと思い、関連情報はこちらの記事に集約しておりました。我ながらよく歩いたもんだ……と。これもカメラのおかげかも?

 今年はマンガの感想記事もちらほらと書きましたが、なかでも印象的だったのが『なでしこドレミソラ』。作品自体に惚れ込み、結構な気合いを入れて書いたので。和楽器に興味があってもなくても、ぜひおすすめしたい作品。音の表現が本当に素敵なんです……。

 と同時に、Twitter上で作者さんから嬉しいコメントを添えてご紹介いただいたこともあって、余計に思い入れのある記事になりました。本でもマンガでも音楽でも、その作者さんからコメントをもらえると最高に嬉しいんですよね。一言だけでも嬉しいけれど、実際に感想を細部まで読んでコメントくださったことがわかると、感動もひとしお。ありがたや……。

 何らかの作品を紹介するにあたっては、未読・未見の人に興味を持ってもらえるように意識して書くことが大切――とはよく聞く話。それに加えて、ここ半年ほどでしばしば考えるようになったのが、「自分にとっての “おもしろさ” ってなんぞ?」というポイントでござる。

 万人に向けた「レビュー」を書く際には余分な要素なのかもしれない。けれど、自分なりにその作品の魅力を「感想」としてまとめる際には、割と重要なんじゃないかと思いまして。考えてみると、学生時代に散々書かされた「読書感想文」の評価基準もこのあたりにあったんじゃ……?

 というのも、個人のブログで見かける「レビュー」は定型化しがち。あらすじを説明し、ネタバレの有無を記載し、印象的だった箇所のスクリーンショットを引用し、今後への期待と予想を盛り込んで「まとめ」とする。――それはそれでわかりやすいレビューではあるのだけれど、物足りなさを感じることがしばしば。……僕だけかもしれないけれど。

 もちろん僕自身、そういった「型」に則って感想を書いていることも否めないので、これは今後の課題として。個人的な感想をあれこれ突っ込もうとすると、「書きたいこと」を取捨選択できず、どうしても全体のまとまりが悪くなっちゃうのよね……。以下の記事みたいに。

 「何も考えず、ノリで書きはじめてそのまま書き切っちゃうのが悪い」のはわかっているので、ガッツリ書く際にはあらかじめ文章構成を考えるようにします、はい。それとは別にFGOはいいぞ!!

 

王道の「わかりやすさ」を往くか、「わかりにくさ」を志向するか

 2年前くらいまでは毎月のように確認していたブログの「数字」も、最近は自分でもあまり見なくなった今日このごろ(リアルタイムアクセス数はたまに見てニヤニヤしてるけど)。月のPV数も収益もからっきしですが、12月には総記事数が1,000を超えておりました。わぁい!

 ――だからなんだ、という話ではあるけれど。それでも、短期で集中して何かを作り上げるのではなく、コンスタントに3、4年かけてこれだけの数・文章を積み上げられたのは、飽きっぽい自分の性格を鑑みれば「よく続いたなー」と。今年も、自由気ままに積み重ねていきたい。

 数字を気にしなくなったこともあり、あまり「ブログ論」的な記事は書かなかったものの――現在のスタンスとしては、4月に書いたこちらの内容のままかしら。

 ブログでも何でも、いつだって「わかりやすさ」は王道。けれど、そういった大衆性とは別の文脈で書いていたい欲求が自分にはあるのです。逆張りマンなんです。万年厨二病なんです。「わかりやすい」文章は外部メディアで書く際に発揮できるよう学びつつ、自分のブログはそれとして、「自分が書いた」とわかるもの、「自分が書きたい」話題を書き連ねていきたい。独りよがりだっていいじゃないか、と。

 というのも、そういった「好き勝手に書いた記事」はたとえ多くの人の目に留まらなくとも、「自分が読んでほしい人」には届きやすい気がするんですよね。無理に大勢の目に留まらなくても、 “勝手に見つけてもらえる” と、最近になって気がつきました。見てる人は見てくれてる。

 と同時に、そのような記事でも仕事や寄稿につながるということを、この1年間で強く実感。もちろん、バズ記事を連続して出すことで書籍化や外部寄稿に結びつくケースも多いのでしょうが、他方では、ニッチな記事を書き続けることで見つけてもらえる場合も少なくないんじゃないかと。自分の場合は、そっちのほうが向いてそう。

 特にここ最近は、ブロガーの絶対数が増えたことによって、「検索で読まれるわかりやすい記事の書き方」が広く共有されている印象があります。でもその結果、短期でバズや収益が出しやすくなっている一方で、全体的に「わかりやすさ」が画一化されているんじゃないかとも。「バズる記事」「検索に強い記事」「プロブロガー」のテンプレ化。

 何もそれが悪いことだとは思いませんが、良くも悪くも “似たり寄ったり” になりつつあることで、そこから抜きん出るのは難しくなっているんじゃないかしら。それゆえ、外へ外へ拡散されるために炎上ネタに手を出したり、あるいは内へ内へこもって信者ビジネスに傾倒したり――という動きが、一部では見られるようにも。限られた “一部” だとは思う。

 そんななかにあって、少なくとも人に誇れるような「専門分野」はなく、大学卒業程度の論文技術や感想文程度の「わかりやすさ」でしか勝負できない自分。数字で消耗するのも疲れるだけだし、もともと趣味で始めたブログということもあり、今まで以上に「個人の日記」方向へ舵を切ることにしたのでした。ブックマークはつかない。検索流入もない。でも、読んでほしい人には読んでもらえている――なら、それでいいじゃないか! と。

 万人向けの「わかりやすさ」ではウェブメディアに敵わないし、かと言って、自然と人を集めるような愛想も魅力も技術もないので、「それなら開き直って、自分なりに “好き” な話をぶちまけてたほうが楽しいんじゃね?」と思った次第です。僕なんざ、所詮はただの人見知りオタクですもん! にんげん、あきらめがたいせつだよ!(目ぐるぐる)

 その結果として、一応はお仕事をいただけているので、しばらくは気ままに積み重ねてみようかなーと。「わかりやすさ」で勝負したほうが確実ではあるし、PVや収益化を狙うなら王道だとは思うけれど、このブログは別の文脈で試行錯誤してみたい。これまでもそうしてきたので。

 そんな話を、2016年はこの辺の記事で書いたのだったはず。この数ヶ月で考え方が変わっているかもしれないけれど、基本的にはこういった前提でブログを書いているんじゃないかしら。……え? 他人事みたい? いやー、数ヶ月前の自分なんて他人みたいなもんすよー。HAHAHA!(適当)

 ――なーんてことを書きつつも、明日明後日くらいには「Kindleストアの気になるセール本リスト」の記事を投稿していそうな予感。だって、しばらく別のことに時間を取られていて、年末年始のセールをチェックできていなかったんだもの……。まあ、ほどほどに「わかりやすい」と「わかりにくい」の境界をふらふらしつつ、適当に試行錯誤していきます、はい。

 ともあれ、三が日からこんなにアホ長いダラダラ文章を読んでくださっている方は、きっと訓練された読者様であるに違いない。このブログも4年目だか5年目だかに突入して、相も変わらずふらふら好き勝手に垂れ流しているだけではありますが、それでもなお読んでくださっている方――本当にありがとうございます。今年も何卒、ゆるふわっとよろしくお願いいたします。

 

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