無名ブロガーが無宣伝で電子書籍を出したら、1ヶ月で61冊売れた


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 タイトルのとおりでござる。無名ブロガーの私めが、特に宣伝も何もせず、AmazonのKindleストアで電子書籍を出版してみたら、1ヶ月で61冊売れました。うれしい(小並感)

 「売上を公開するのは問題ない」という話を過去に耳にした記憶があったので探してみたところ、何人かのKDP作家さんのブログを読むかぎりでは、売上の公開に関しては問題ない模様。

 公式の利用規約を見ると、「機密保持」の項目がちと微妙であるように読めなくもないけれど、メールでの公式回答でOKが出てるならOKなんでしょう、たぶん! 鈴木みそ先生も公開してますしおすし。

 というわけで、タイトルですでにオチている感じはありますが、この1ヶ月間の販売記録でございます。「一般人が特に何の施策も講じずに電子書籍を販売したらこうなる」というサンプルとしてどうぞ。

 

※追記:1年後の結果もまとめました。

 

1ヶ月の販売数と売上

 Amazonの「Kindle ダイレクト・パブリッシング」を利用して電子出版したのは、こちらの本。発売日は7月28日となっておりますが、販売開始されたのは、正確には7月30日の朝だったと記憶しております。まあ「約1ヶ月」ということで。

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 で、注文数はこんな感じ。縦軸の数字が一桁なところに、哀愁を感じる。

 「出版したよー!」という記事を書いた7月30日と、その翌日にそこそこ売れているのはわかるのですが、宣伝を何もしていない日にポツポツと山ができているのがちょっと気になる。ってか、なんやかんやで1日2冊ペースくらいで売れてるんすね。

 中でも高い山――8月16日、いったい何があった。思い至る可能性としては、お盆休み最終日ということで想定読者層とマッチしたのか、知らないところで紹介されていたのか。自分で何か行動を起こしたわけではないので、想像するしかできませんが……。

 1ヶ月の累計売上は、ちょうど1諭吉といったくらいです。ロイヤリティ70%をもらえる最低価格=250円の設定で、それが61冊――と計算していただければ。

 執筆に際しては結構な時間がかかったため、時給換算すると悲しいどころか最低賃金にも届かないレベルですが、自分の感覚としては「意外に売れとるやん!」という印象です。読者のターゲット層も限りなく狭いですし(入社3年以内で退職を考えているゆとり世代)。

販売開始以降の本書への言及について

 タイトルに「宣伝なし」と書きましたが、厳密に言えば “宣伝” はしております。このブログのサイドバー部分にでかでかと貼っているのと、あとは先ほどもちょろっと書きましたが、出版時に「KDPやってみたよー!」な記事を書いているので。

 実際、Amazonアソシエイトの記録によれば、このブログからもそこそこ購入されている形跡が。こちらの数字の掲載は明確な規約違反になっちゃうっぽいので、具体的には書きませんが……総売上の半分前後は、このブログ経由で買われているようです。

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 他方、Amazon Kindleストアの商品ページにはおなじみのカスタマーレビュー欄がありますが、ご覧のとおりレビューはゼロ。レビューがあれば良いとは一概に言えないという話もありますし、なんとも。

KDP本の売り方、宣伝方法

 今回は、初めての(自分一人で全てをこなす)電子出版だったことと、本の内容が非常にニッチだったこと、さらにブログの再構成だということも鑑みて、「とりあえずはまあ出してみっぺー!」とノリで販売にまで至り、こんな結果になりました。

 ファンも無ェ! スキルも無ェ! 時間もそれほど余って無ェ! ――という一般人に何かしらの宣伝ができるかどうかと言えば少し怪しいようにも思いますが、いろいろと試してみる価値はあると思うんですよね。販売価格の調整もできますし、自前で広告を打って出してもいい。

 表紙やタイトルでどこかしらビビッとくる点があれば、中には“手が滑る”優しい方もいらっしゃるんじゃないかしら。……もちろん、今回の本みたいな突貫の表紙じゃあ無理でしょうが。あの表紙ね、画像編集ソフトすら使わず、MacのPagesで作ったからね(白目)

電子出版のススメ

 1年前の共著の際にはすべてをおまかせしていましたが、今回は最初から最後まで自分一人でやりきることで、「意外と簡単な部分」(簡単設定でお手軽出版!)「やっぱりダルかった部分」(終わらない校正作業)を体感することができました。

 なので、次があるとすれば、もうちょいうまくできるんじゃないかと。販売から1ヶ月経って当時の作業を思い返してみても、「なんか知らんが楽しかった」という感触もありますし。また今度、自分で何かしらの企画を立てて作ってみるのもおもしろいかもしれない。

 前述の記事にも書きましたが、マジで簡単なので、少しでも興味を持っている人は勢いで出版しちゃえばいいと思うんだ。もちろんお金をいただく以上、最低限の質は確保したいところだけれど、出してみて初めてわかること、明らかになる改善策もはずなので。

 「最初から一人はやりづらい!」ということでしたら、ジャンルの近いブロガーさんと共著で出すのも悪くない……というか、ありありです。むしろ、なんかおもしろそうな企画があったら混ぜてください。喜んで校正します。

 

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