平日夕方のマックで、かわいい女子高生2人組が勉強しているのを横目に眺めながら、無心に艦これをプレイしている腐れニート、それが、わたし。
— けいろー (@Y_Yoshimune) 2014, 2月 25
「ノマド」という言葉がウェブ上で話題になったのは、もう2、3年は前のことだったと思う。
この言葉自体は一時の流行りというか、「フリーランス」をちょっと言い換えただけという印象を持っていた人もいるんじゃないかしら。少なくとも、日本のウェブ上で語られていた「ノマド」はそんなイメージだったような。
他方では、平日昼間から喫茶店や公共の場所でひとり、MacBookに向かってカタカタカタカタ……ッターン!とやっている人に関して一種の「名前」がついたとか、コワーキングスペースの増加による働き方の多様性を示す言葉としての意味合いもあったのでしょう。
今回は、そんな「ノマド」について。
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「ノマド」ってなんぞ?
今や「ノマド」と言えば、「職場でも自宅でもない場所*1で仕事をすること」くらいの意味でたまに使われるくらいのイメージになってる気がするけど、そもそもの意味はどんなもんなんじゃい?と。
ノマド(nomad)はもともとギリシャ語が起源の言葉で、「遊牧民」という意味です。他者の管理を受けることなく、さまざまな場所で、本人の裁量に応じて「自由に働く」ことから、定住地を持たない遊牧民のように、働く場所を自由に選択するという意味でこの名がつきました。
これはフランスの元高級官僚で経済学者、思想家、作家であるジャック・アタリの『21世紀の歴史──未来の人類から見た世界』(作品社、2008年)という本で紹介された概念です。
ノマドは、会社員でありながら満員電車に揺られずに自由に出勤するという意味で使われる場合もあり、一方でフリーエージェントの場合は、自由裁量で働く自営業という意味合いが強くなります。
(谷本真由美著『ノマドと社畜 ~ポスト3.11の働き方を真剣に考える』より)
当時「ノマド」が新しい働き方として話題になったのは、「会社」という場所に縛られることに少なからず不満を抱いている人たちから歓迎されたからだと思う。
いつもいつも同じ机の前でルーチンワークをこなすという「場」に辟易している会社員はもちろんのこと、そこにある「人間関係」から少しでも自由になることを渇望する人たちにとって、自分の「自由」が担保されているのはこのうえない魅力。
その点、ある意味で「自由裁量」を謳うノマドはマジパネェもんでござった。仕事場に缶詰にされなくてもいい! 僕はここにいなくてもいいんだ! おめでとう! ありがとう! わーい! ……みたいな。在宅勤務も似たようなものかもしれないけれど。
要するにノマドブームは、世間知らずの学生さんや若者の中で、就職できない人や、就職することを不安に思っている人たちに、さまざまなモノやサービスを売る「自己啓発商法」の一種なのでしょう。
とは言え、先ほどの本でもこのようにぶった切られているように、当時から「ノマド」に対する疑念の目は多かった模様。
「自由」を推した「新しい働き方」を提案する。……あれ? この流れ、つい最近もどっかで見たような気ががががが!
「生活」と「仕事」の住み分け
そんな「ノマド」なる言葉を耳にする機会も減り、現在。喫茶店でノートパソコンを開き、カタカタカタカタと作業に没頭する自分がいた。
いやー、アレっすね。端から見れば「家でやればいいのに……」とツッコまれがちな「喫茶店DE作業」ですが、実際に取り組んでみると、圧倒的に「外」の方が捗りますわー。
僕の場合は退職してからこの1年間、好き勝手にブログを書きつつ、たまに金銭の発生する仕事をいただいては取り組んでまいりましたが、やっぱり家じゃ無理ぽ。単純作業ならまだヘッドホンで音楽を聞きながら没頭することもできるけど、他はダメ。
自宅だと他の誘惑があるから、というよりは、日頃の生活感に溢れすぎていて、どうも「作業する!」というモチベーションが湧き上がってこないんです。飯食って寝起きしている空間では、なんでかキーボードに向かう気が起きない。ニコ動やpixivは見るけど。
その点を意識的に切り分けられる人は問題ないのでしょうが、少なくとも僕には無理でございました。やっぱりあそこは、食う・寝る・遊ぶための場所。
じゃあどこで作業するん? となると……やっぱり無難なのは「喫茶店」、なんですよね。というかそもそも、冷暖房のない自室で真夏・真冬を一日中過ごすのはキツい。
いつ、どの喫茶店で作業する?
僕の場合、前々から読書やらブログの更新やらで喫茶店(という名のマクドナルド)にはお世話になっていたのだけど、最近は作業量が増えて各喫茶チェーンのヘビーユーザーになりつつある。
利用店舗はよく行く順に、スタバ・ドトール・サンマルク・ベローチェ・タリーズ──という感じかしら。携帯のクーポンでコーヒーが100円だった時期は、ずーっとサンマルクカフェに通っていたけれど、終わってしまったので。残念。
最初の頃は何よりも安さ重視で、それこそマクドナルドで100円コーヒーで粘っていた時期がありました。けれど、徐々に作業効率を重視するようになるにつれて、マックからは遠ざかることに。だって、平日休日問わず客層がちょっと……ね……。
結果、自分と同じような「作業」目的の客が多め*2のスタバや、その他喫茶チェーンをよく利用するようになりました。そこそこのお値段で、割と長居できる環境はありがたい。もちろん、混雑してきたら撤退します。
曜日や時間帯、店舗によっても客層は異なるので、自分に最適な場所を探すためにいろいろなお店に行ってみるのも楽しかったり。
同じベッドタウンの駅近くの喫茶店なのに、ドトールとスタバで全く客層が異なるのはびっくり。前者は高齢者の井戸端会議場になっている一方で、後者は学生や会社員の勉強・作業場となっている模様。
ドトールは意外と騒がしいけれど、たまに隣席のおじいちゃんおばあちゃんと話すこともあって、忙しくないときは楽しい。でもでも、スタバは夕方になると女子高生がわんさか来るので、目の保養になっておすすめです(真顔)。
金銭的な余裕があれば、ルノアール辺りに通っていたんだろうな、と。あそこはそこで、「THEビジネスマン」な客層が多いイメージ。
電源とWi-Fiと
外での作業で気になるのが、喫茶店の電源&Wi-Fi事情。スタバはその点、Wi-Fiは(ほぼ?)全店舗に備わっていますし、電源席もそこそこ用意。出先でよくお世話になってます。
ただ、電源に関してはあえて「使わない」ことで、最近は滞在時間を調整しています。単純に、「PCのバッテリーが切れたら移動しよう」という形。うちのMacBookAirさんはそろそろバッテリーの持ちが短くなってきているので、3〜4時間くらいで切れる感じ。
4時間はさすがに長いので、だいたい平均すると2〜3時間ほどで撤退していますが。店内が混雑してきた段階で既に1時間以上も居座っていたら、そこは譲る流れで。
Wi-Fiに関しては、Pocket Wi-Fiを使っていた頃は特に何も気にせずフル活用していたものの、解約した今は公共のWi-Fi、あるいはテザリング頼り。
auのWi-Fiが結構いろんな店舗で使えるので、接続状況がよければそちらを。ダメそうならば、スマホのテザリングで。あまり使いすぎると速度制限に引っかかるので、やっぱりバランスは大事っすね。
そんななか、バッテリーが死んだ! Wi-Fiも完備している場所がいい! 近くにないかしら? と困ったときの、ネット頼り。スマホが生きてりゃ、なんとかなる。
使って良いのか悪いのか分からない店舗に関しても、先人の口コミがあるので非常に助かります。それでも不安だったら、店員さんに普通に聞けばいいですしね。
図書館最強説
そんなこんなで、特に着地点も決めずに書き連ねてみたのですが、僕が喫茶店で作業するのは以下の様な理由によるものです。
- 「生活の場」である自宅では、作業・読書・勉強が捗らない。
- ついでに、冷暖房がないので真夏・真冬は辛い。
- 周囲の目があることで、時間を区切ったメリハリある行動に。
- ずっと一箇所に留まっているのがなんか嫌だ。
- 女子高生かわいい。
- 男子高生もかわいい。
補足的に付け加えましたが、こんな感じで。もともと自宅の机の方が集中できるような人の目から見ると、このような考え方は奇異に映るのかも。
でも、家にいると落ち着きすぎちゃうし、すぐに寝転がれるベッドがあるし、この時期はオフトゥンが神となるのです。
けれどそうは言っても、本気で集中して作業・勉強したいときや、長時間をかけて取り組みたいときに、喫茶店での周囲の会話や、時間制限は気になるもの。
いろいろと試してみた結果、僕の中では国会図書館が最強という結論に落ち着きました。朝から暗くなるまで利用できて、満席になることもおそらくなく、電源もWi-Fiも完備しており、お昼は食堂を利用できる。言うことなしでござります。
安くて!涼しくて!落ち着けて!電源があって!Wi-Fi環境がある! ……という場所を探した結果、国会図書館に落ち着きました。
— けいろー (@Y_Yoshimune) 2014, 8月 1
他の図書館はあまり試したことがないので、ちょっと比較はできないけれど。もしどこかおすすめの場所があったら教えて下さい……と言いたいけれど、競争率が高い場所はあまり紹介されていない予感も。
何はともあれ、これからも喫茶店や図書館にはお世話になることと思います。特に喫茶チェーンは割引きクーポンもあり、安く利用することもできますしね。そちらの情報もまとめているので、よかったら参考にどうぞ。