うっかりミスを防ぐには?「注意力」はどのように養えばいいのか


 「新宿駅の◯◯口で待ち合わせねー!」は迷子フラグ。「人混みでは確実にわかる場所を指定しよう!」がモットーの僕です。……ままままよってねーし!

 他方で、過去に「うっかりミス」のたぐいをしたことがあったかな……と考えてみると、意外にないことに気づいた。そういや、あまり「やっべ!」ってなる機会はないような。

 

 もちろん、ミスはします。だって、にんげんだもの。家でのんびりしていたら、待ち合わせ時間に5分ほど遅れてしまったとか、初めて行く場所へ向かってみたら、道が複雑で思ったよりも時間がかかってしまったとか。やっべやっべ!

 基本的に僕は、時間にルーズなタイプです。……あ、仕事では別っすよ! 基本は10分前行動で、人との待ち合わせでは、1時間前から近場の喫茶店で待機している格好。でもプライベートだと、どうものんびりしてしまうのよね……。

 そんな僕が、「ちょっとしたミス」をしないよう、普段から心掛けていること、意識していることなどを考えつつ、思うことを書き連ねてみました。

 

 キーワードは、「確認」「対策」「習慣化」

 

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1. チェック、確認、再確認!

 身近で目にする「確認」と言えば、指差し確認

 電車で通勤・通学している人であれば、日常的に目にしている光景かと思います。電車の発車前と発車後に駅員さんがやっている、アレですね。

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Wikipediaの「指差喚呼」のページ*1より。

 人が引き起こすミスを「ヒューマンエラー」と呼びますが、それをなるべく防ぐため、この「指差し確認」は一定の効果が認められるものかと思います。

 鉄道の場だけでなく、バスの運転や、製造業(工場)などでも実践されていることからも、その信頼性がわかりますね。

 指差し確認、または指差喚呼。

 「指差」「喚呼」という単語が示す通り、指を指して自らの「目」でしっかりと確認しながら、声に出してそれを「口」にすること。それによって、その確実性が担保されると、これまでの現場が証明しているようです。これは大切なポイントですね。

 

自分の場合は……

 別の視点として、自分の場合。

 僕は、自分の性格として真っ先に「几帳面」を挙げるくらいには細かいことを気にし、結構こだわる性質を持っていると自負しています。そんな自分が自然といつもやっているのが、何度も確認を繰り返すこと。それこそ、ウザいくらいに。

 

 営業員時代は、朝、営業先に出向く前に車の中で、持っていく商品のチェック、アポイントの確認、1日の大雑把なスケジュールを羅列したメモを読み直して、忘れ物・忘れ事がないよう、念入りに確認していました。

 約束をほっぽってお客様に迷惑をかけるなんて言語道断だし、商品を忘れて営業所へ引き返すのは時間の無駄。そうならないためにも、朝の確認は複数回、念入りに繰り返しておりました。──おっと、胸元に常に忍ばせているメモ帳に目を通すことも忘れずに。

 

 ほかに小さなことで言えば、飲み会が終わって、居酒屋を出るときのチェックを自ら率先してやるようにするとか。

 私物を確認しつつ、「みんなー、忘れものなーいー?」と注意喚起。最後まで残り、机の上と下、座敷であれば、座布団の下までしっかりと確認。鍵とか携帯とか、意外と座布団の下に埋もれていることがあったりするので。「オイラをわすれるんじゃあねえ……オボロロロ」という酔っぱらいは放置で。

 このように複数回の確認を普段から心掛けていれば、少なくとも忘れ物や約束事といった部分での「ミス」は減らすことができるんじゃないかしら。チェック、確認、再確認! はい、覚えた!

 

2. 対策

 ちょっとしたミスや間違いを犯してしまったときこそ、チャンスだと考える。

 それが重要な場面でなければ、そのときの経験をもとに対策をとることで、今後のミスを防ぐことができるかもしれない。ピンチはチャンス! 失敗したときの場面や内容によって「対策」は変わってくるとも思いますが、基本的にやるべきことはただひとつです。

 

 それは、ミスが出ないような論理──「ロジック」を考えること。

 

 言い換えれば、ミスを引き起こした原因・過程を取り除くことで、以後、繰り返さないための対策とする格好です。もちろん、機械やプログラムに任せてしまえれば確実ではありますが、日常的な習慣については難しいので。

 一例として、僕の友達で、いつもどこでも自分の身体をまさぐっている人がいます。見るからに挙動不審ですが、彼は「変態さん」なわけではありません。「あれ? 携帯どこやったっけ……」と立ち止まって、ポケットやら荷物の中をゴソゴソしているだけです。

 「モノをなくしやすい人、モノを忘れがちな人、モノの場所が分からなくなる人の特徴はなんだろう?」と考えると、ひとつの原因として「規則」がないことが挙げられるのではないでしょうか。そこで、どこに、何を、どのように置いて、入れておくか、というルールを設けてみるわけです。

 

自分の場合は……

 自分のことを例に出すと、先に書いたように(自称)几帳面な僕は、諸々のモノについて、常に定位置を決めてしまっています。

 本棚であれば、「一番上の列は文庫本、その下はライトノベル、次はビジネス書」といったように(かつ、作者名の五十音順で)

 鞄であれば、内側には表面積の大きいノートPCやファイル類を。外側には、小さい書籍やコード類、デジカメといった小物類を。さらに鞄の内部のポケットごとにも、入れるものは決めてしまっている形です。

 

 また、いつも持ち歩くもの──スマホ・財布・パスケース・電子書籍リーダーなど──は、家に帰ると決まって定位置に戻すようにしています。机の上だったり、引き出しの中だったり。

 基本的なことではありますが、そのようにすることで、「およ? そういや、アレはどこにやったっけ?」なんてことも減るので、モノを探す時間を減らすことにもつながって万々歳。

 モノに限らず、「このときはどうする」といった決まり事を作っておくことで、日常的な小さなミスを減らせるはず。「ルール作り」の重要性は何事にも当てはまると思います。

 

3. 習慣化

 ミスをしないよう日頃から「確認」し、失敗してしまったらその「対策」をとる。その流れを繰り返していくことで、ミスをしづらい習慣が自然とできてくるのではないかしら。──ほら、よく言うじゃないですか。「人は学習する生き物」だとかなんとか。

 小さな失敗をしやすい人って、どうも同じミスを繰り返しているように見えるんですよね。さっきの全身をまさぐる彼ではありませんが、言うなれば「ミスが習慣化してしまっている」状態。

 その流れを断ち切るためにも、失敗してしまったときの見直しと「対策」次はそうならないための「確認」は、大切なポイントになるのではないかと思います。その対策も後回しにせず、すぐに実践するようにしたいところですね。

 

 ミスを完全にゼロにすることは、ほぼ不可能。ですが、トライアンドエラーを繰り返すことで、「失敗しにくい習慣」は作ることができるのではないでしょうか。そのためにも、日頃の試行錯誤は大切になってきます。

 「日本人は失敗を恐れがち」なんて論調もありますが、大切なのは、失敗したときにどうするかです。これまた昔から言われていることですが……失敗を恐れることなかれ。学べや学べ。成長せよ。

 

 

ex. 集中と観察

 以下、蛇足です。

 ちょっと思い浮かんだので、「集中」「観察」について。基本的に人間は、気が抜けていると、どうしても何かをミスりやすいものです。では、そうならないためにはどうすればいいか。

 

 ──簡単です。
 ボーっとすることを避ければいい。

 

 言い換えると、ボーっとしてしまう要因を取り除き、集中しやすい環境を作ること。寝不足なら、睡眠時間を確保する。風邪でダルいなら、素直に休む。やる気が出ないなら、別の方法を試してみるか、その日はやめる。それだけのこと。

 カフェインやエナジードリンクによるドーピング効果、あるいは「コーヒーを飲んでから1時間は集中する!」という決まり事やジンクスを設けることでも、一定の効果が望めるかもしれません。

 

 同時に、「観察」の習慣を付けることによって、ミスを防ぐための「注意力」を養うことができるんじゃないかと個人的には考えています。

 先ほどの「ボーっとする」ではありませんが、街中を歩いているときや電車での移動中って、ある意味では「歩いている」か「座っている」だけの単純作業の状態にあり、気が抜けていると考えることもできます。

 目的があって向かってはいるけれど、それが「作業」と化している状態。

 そんな状態にあっては、たまに「ミス」に見舞われることもあります。足元の段差に気づかず躓いてしまったとか、死角から向かってきていた人や車両とぶつかってしまったとか。いずれも「事故」ではありますが、注意を向けていれば回避できたかもしれません。

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歩きスマホは怖い。止まりましょう。

 移動中に限らず、単調な作業やルーチンワークで気が抜けてきてしまったときには、別視点を持って「観察」することによって、効率を高めたり、思わぬミスを避けたりすることにつながるかもしれません。

 具体的には、周囲の人に目を向けるとか、作業のテンポや方法を少し変えてみるとか。ずーっと同じでは飽きてしまうので、自分なりに別の視点を持って周りのものを「観察」することによって、得られる気づきもあるのではないかと思います。

 

 ただし、逆にその「観察」に集中してしまい、「やっべ!」な状態になっては元も子もないので、ほどほどに。

 注意力うんぬんは別にしても、周囲に目を向けることで、「あの人の服の組み合わせいいなー」とか、「あのお店、気になるから後で調べてみよーっと」なんて気づきが得られるかもしれません。いろいろと見て、変えて、試行錯誤してみるのもいいのではないでしょうか。

 

 

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