生まれて初めてハローワークに足を踏み入れた


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時は、西暦23◯◯年──。

 

人類の生活に関係する諸活動は、機械によって自動化されていた。農業、工業、漁業、医療、教育、福祉。あらゆる産業はそれぞれの専門に特化した機械・ロボットたちによって運営され、人は「生み出す」行為をほぼ必要としなくなった。人間は、自らの子孫と機械を生産することしか知らず、彼らの生活を支える食物や道具、環境などを作り、管理するのは機械の役目である。「仕事」とは機械が行う生産行為であり、「働く」「work」という言葉は時代遅れの死語と成り果てた。

 

しかし、そのような中で、人として「働く」ことを是とし、勤労の喜びを忘れまいと、日夜戦う者達がいた。自給自足の精神を持ち、自ら安定した生活を放棄し、職を求めて旅を続ける。その辛く果てない道を歩み、一人、また一人と倒れ逝く中、それでも彼らは職を求めて、彼の地を目指す。

人類最後の職業紹介所、「ハローワーク」へ辿り着く日を夢見て──。

 

──という、夢を見ました。そんな日もあるさ。

 

そんなわけで、初めてハローワークへ行ってきた。本当はもう少し早めに行くつもりだったのに、結局、このタイミングに。

 

必要な書類──離職票やら、求職申込書やら──は、あらかじめ隅から隅まで書き込んだ上で向かったので、手続きは非常にスムーズだった。

求職申込書(※PDFファイル)も、バカ正直に、丁寧に。希望収入が20万以上、希望勤務時間が9時17時という、週休2日という、超優良設定。ハロワにこんな求人あるのだろうか、いや、どうなんだろう。あっても大量の残業が振りかかるおそれ。

 

あと、この申込書記入例の、「明日 勇気」(アシタ ユウキ)ってもうちょっとどうにかならなかったのか。眩しすぎるだろ!希望に満ち溢れすぎだろ!職を失って暗闇のまっただ中にいる中で、「明日!勇気!」なんていうポジティブの権化のようなものを見せつけられちゃったら、僕ら熱線で燃え尽きちゃうよ!

せめて、「今尾 生切」(イマヲ イキル)くんとか、「覇露雄 倭荒苦」(ハロオ ワアク)さんにしてください!やべえ!覇露雄倭荒苦さんマジかっけえ!RPGで言ったら、絶対ラスボスの城に向かうための特殊技を持ってるキーキャラクターだよ!で、主人公を庇って死ぬパターン。惚れる。僕は、彼のように生きる、そう決めた。そう、僕の名は、今尾生切…!

 

……などという茶番を考えられるくらいの時間は、受付の後で待たされた。そんなに長くはなかったけど。

呼ばれた後は、職員さんと個別で、求職の申込と、僕の場合は雇用保険の受給に関する簡単な説明を受けて、おしまい。詳細な内容は、後日決められた説明会で話を聴くことになるそうだ。うむ、「説明会」という単語を耳にするだけで、自然とげんなr……じゃなくって、やる気が出てくるね!うん、がんばろう!生きる!

 

そういえば、求職に来ている人たちを見ると、思った以上に若い女性が多いことに驚いた。僕と同じか、少し上。つまり、20代くらいの。やっぱり女性の就職事情はかなり厳しいんだろうか…。

そうだ、ならせっかくだし、ハロワで婚活しちゃえばいいんだ。略して「ハロ婚」。ハローワークで出会ったカップルが、めでたくゴールイン。うわあい、未来が見えない!!

 

というわけで、久しぶりに何でもない日記など書いてみました。せっかく読者さんが増えたのに、申し訳ない。明日からは、真面目に生きます。でも、たまにはボケます。

 

僕らは、この長い長いニート道を歩き始めたばかりなのだから…!(フェードアウト)

 

 

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